日本茶×コーヒーってどんな味?
本町の日本茶スタンドで新感覚ドリンクを味わう
2022.01.28
Written by: TK(TK)
● 靭公園の美しい借景が広がる日本茶スタンド
伝統的なスタイルにとらわれず、スタイリッシュな空間で気軽に日本茶が楽しめるティースタンド。近年、東京や大阪・京都を中心に増えてきていますよね。今回は日本茶とコーヒーという異色のかけあわせを楽しめるお店に行ってきました。
Osaka Metro四つ橋線・本町駅28番出口から徒歩約5分の場所に日本茶スタンド「CHASHITSU Japanese Tea & Coffee」はあります。お店は靭(うつぼ)公園に面しており、四季折々の変化が楽しめる、大阪の中心部にありながら自然豊かなロケーションです。
こちらのお店、当初は「CHASHITSU for worker」という名前で、就業支援を手掛けるNPO法人HELLOlifeのプロデュースにより同法人の総合拠点でもあるビルの1階にオープンしました。訪れる人の心と体をリフレッシュする場所として日本茶や和のスイーツなどを提供。壁の本棚には「働く」「仕事」にまつわる本がたくさん並んでいます。2016年7月、「CHASHITSU Japanese Tea & Coffee」としてリニューアルし、オープン当初のコンセプトは残しながら現在のスタイルに。近隣で働く人はもちろん、カフェ好きの人からも愛される癒やしの空間です。
店内を見渡すとまず目に入るのが、カフェブースの上を囲むように配された天井の四角い枠。これは茶室を模した空間で、カウンタートップ(天板)にも和紙製の畳が使われています。そして、茶室には花がつきものですが、こちらでは華道家のKatsさんがが定期的に“いけこみ”されているそうです。取材当日は12月初めだったので、どことなくクリスマスムード。随所に日本の美意識を感じられるのも「CHASHITSU」の魅力かもしれませんね。
● 日本茶×コーヒー、こだわりから生まれた味わい
「CHASHITSU」の特徴といえば日本茶とコーヒーをかけあわせた新感覚のドリンク。まずはスタッフの若園侑里香さんに、日本茶やコーヒーのこだわりについて教えていただきました。
― 扱っている日本茶について教えてください。
「当店で使われているお茶は、京都府南部に位置する和束町(わづかちょう)で生産されたものです。和束町は800年にわたり良質な宇治茶を栽培してきた茶処で、緑豊かな茶畑がなす幻想的な風景から “茶源郷”とも呼ばれています。お出ししているお茶の種類は大きく分けて二つ、ほうじ茶と抹茶です。いずれも質がとても高く、本格的な味わいを感じていただけると思います」。
― ホットでいただいたほうじ茶を飲んでいますが、香りが豊かでおいしい!
「皆さんにそう言っていただいています。この『特上ほうじ』は3年間蔵で熟成させた後に温度を変えて2回に分けて焙煎しており、最大の特徴はロースト感と香りの良さ。特にお湯で淹れてから氷で急冷したアイスで飲んでいただくと顕著です。一般にお茶の香りは湯気から感じるものと思われる方が多いですが、こちらはアイスで飲んだ時の鼻にガツンと抜ける感じが印象的。間口が広いワイングラスで飲むとより味わい深く、香りを楽しんでいただけます」。
確かに、急冷のアイスと飲み比べると違いがよくわかります。ホットはリラックスタイムにまったりと、アイスは食事との組み合わせを考えるのも楽しいかも!店内のメニューのうち、専用の茶葉(写真右)を使うほうじラテ以外は、すべて『特上ほうじ』の茶葉を使っているそうです。
― コーヒーについても詳しく教えてください。
「当店でお出ししているコーヒーを使用したドリンクは、高品質のスペシャルティコーヒーを扱う京都の専門店『Unir(ウニール)』との共同開発により生まれました。日本茶とコーヒー双方を生かす方法を考え、お茶と合わせたときにビターすぎないフルーティーな風味のシングルオリジンを選んでいます。この双方のおいしさを存分に味わえるのが『ほうじアメリカーノ』。産地の関係でシーズンごとに使用する豆が変わるため、季節ごとに印象の変化を楽しんでいただけると思います」。
コーヒー単体でも味の違いは分かるそうですが、ほうじ茶と合わせることで印象の変化がはっきりと分かるそうです。なんだか不思議ですよね。
● 新感覚ドリンクと和スイーツ、斬新な掛け合わせ
お待ちかね!日本茶×コーヒーの新感覚ドリンクをいただきましょう。
一推し☆ほうじアメリカーノ
派手さはないけれど、じんわりおいしい――。スタッフの若園さんが薦めてくれたのが「ほうじアメリカーノ」。丁寧に抽出されたスペシャルティコーヒーに、鉄瓶で淹れた特上ほうじを注いだ贅沢な一杯です。コーヒーとお茶、それぞれの味が主張し合うのかと思いきや、実際に飲んでみると何とも不思議な調和感!二つのドリンクが溶け合い、一つの味わいを生み出しているんです。さらに温度変化とともに香りも引き立ってくるので、ぜひゆっくり味わってみてくださいね。
こちらで一緒に頂きたいのが「おはぎバーガー」。両面を焼いたもち米に小豆や季節の食材を使った“あん”を挟んだ見た目もかわいい和スイーツです。シンプルな味わいのほうじアメリカーノに合わせて、爽やかな香りと甘酸っぱい味わいが特徴の柚子(冬限定)をセレクトしました。
それから玉蜀黍(トウモロコシ)のパウンドケーキも…。食べる直前に醤油をスプレーでシュッとひと吹きすると香ばしく、まるで焼きとうもろこしのよう。甘辛い味わいがたまりません。
冬のおすすめ!抹茶ヴィエナコーヒー
今の季節にぜひ味わっていただきたいのが冬限定の「抹茶ヴィエナコーヒー」です。ホットコーヒーをベースに、抹茶シロップと生クリームをシェイカーで三分立てしたものを加えています。黒糖を使用した自家製のコーヒーシロップが少し入っていて、ほのかな甘みがホッとする味わい。まさに冬らしいドリンクですね。そして、注目してほしいのがコーヒーに抹茶クリームが注がれる瞬間。コーヒーなのか、抹茶なのか、その場にふわりと香りが広がって幸せな気分になります。
クリーミーで濃厚な味わいの抹茶ヴィエナコーヒーにはモンブランのような和栗(写真一番右・期間限定)のおはぎバーガーを。こちらのおはぎバーガーは和洋の食材の組み合わせが絶妙で、普段和菓子を食べない人も、きっと好きになるはず。季節ごとの限定メニューも魅力的で、2月にはショコラを販売予定です。スイーツとドリンクをセットにしたお得な「おやつセット」もあるので、お好みの組み合わせを見つけてください。
● オンライン販売やワークショップも
日本茶×コーヒーの新感覚ドリンク、いかがでしたか?記事でもご紹介した特上ほうじやおはぎバーガー、和のパウンドケーキはテイクアウトやオンラインショップでも購入が可能です。
また、店舗ではお茶に関するワークショップなどのイベントも不定期で行っています。最新情報はCHASHITSUの公式サイト・SNSをチェックしてくださいね。
ご案内してくださった若園侑里香さん(左)と石井房恵さん(右)、ありがとうございました。
紹介したスポット
CHASHITSU Japanese Tea & Coffee
[アクセス] 「本町駅」28号出口から徒歩約5分
[営業時間] 平日 11:00-18:00(LO.17:30)
土日祝 13:00-17:00(LO.16:30)
最新情報は公式サイト・SNSをご確認ください。
[定休日] 第2火曜日
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